井戸を掘るなら水の出るまで

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残業100時間の自転車乗りが昇格目指してがんばるブログ。ロードバイクとシクロクロスやってます。合言葉は「あきらめない」!

BORA ONE+IRC「FORMULA PRO TL VALVE」インプレッション

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先日、BORA ONEにIRC「FORMULA PRO TL VALVE」を履かせてみた

stand012.hatenablog.com

 ので、さっそく(新しいポジションも含めて)テストライドを行ってみた。

 

テスト結果

・チューブレスの走行性能はすばらしい
・適正空気圧を探る必要がある
・耐パンク性はかなり高い

 

インプレッション

タイヤの空気圧について

まず最初に、空気圧計算アプリ「MY MAVIC」で適正空気圧を探ってみた。身長173cm,体重60kg,バイク重量7.5kgで計算したところ、結果は次のようになった。

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*「MY MAVIC」については以下を参照。  

stand012.hatenablog.com

 

チューブレスをロードバイクで使うのははじめてなので、「MY MAVIC」の結果をふまえて、いくつかのパターンを試したみたい。

 

試したパターン

・フロント7bar  リア7bar
・フロント6bar  リア6.5bar
・フロント6bar  リア6bar
・フロント5.5bar リア5.7bar

 

それぞれの空気圧における乗り味の違い

当たり前だが、空気圧が高いほどキビキビ感や転がり抵抗のなさを感じることができた。一方で、空気圧が低いほど(これまた当たり前だが)乗り心地がよかった。
詳細は次のようになる。

 

・フロント7bar  リア7bar

もっともキビキビ感が強い。転がり抵抗が少ないため、スーッと前に運んでくれる感覚がある。7barあっても、乗り心地がクリンチャーより断然いい。空気圧高めが好きな人で短いレースならこれかも。

 

・フロント6bar  リア6.5bar

いつものクリンチャーと同じ空気圧。前後7barほどではないが、似たような感覚がある。荒れた舗装路を走った場合、リア6.5barだと振動がけっこうオシリにくる。
(僕のなかで)最適な空気圧候補に最後まで残った。

 

・フロント6bar  リア6bar

クリンチャーよりやや落とした状態。かつ、メーカー推奨値の下限。
6.5barと比べると、明らかに「スーッと感」は薄い。こぎ出しもやや重い。だが、スピードに乗れば転がり抵抗のなさをかなり感じる。
道路のひび割れ等はほとんど気にならない。僕としては、いちばん使いやすい。

 

・フロント5.5bar リア5.7bar

「MY MAVIC」が出した適正空気圧。メーカー推奨値の下限を下回った状態。
圧倒的に乗り心地がいい。ポタリング等なら間違いなくこの空気圧にする。
レースや高速域だともっさり感を覚えると思う。「スーッと感」はほとんどない。
ただし、後述する「慣れた状態」だとどうなるか?はまだ未検証。

 

このように、空気圧によって性質がかなり変わってくる。乗り手の好みや体重、脚質によって「最適な空気圧」は変わると思う。いろいろなパターンで乗り比べて「自分の最適」を見つけたほうがぜったいにいい。これだ!というものを見つけると、速度も乗り心地も、クリンチャーとは比べものにならないくらい快適。

 

挙動について

前記事でも書いたように、高グリップでバイクを倒せるせいか、キョロキョロした挙動になる。はっきりいって、最初は購入を後悔するレベルで気になったが、100kmくらい乗ったら慣れた。最後の方はぜんぜん気にならなかった(ポジションも変えたので、そのせいかも)。

 

耐パンク性

シーラントを入れていなかったので、最初は「パンクしたらどうしよう」と弱腰だったが、前後6barで走行したところ、全然問題なかった。。チューブが入っていないし、タイヤ自体がしなやかなので、道路に多少の亀裂が入っていたとしても、まったく気にならない。今日走ったコースはわりと道路が荒れていて、クリンチャーだとよくリム打ちパンクをしてしまうのだが、チューブレスパンクする気配はなかった。


また、パンクを想定してタイヤの脱着を練習してみたところ、簡単にこなすことができた。ただし、携帯ポンプではビートが確実に上がらないので、実際にパンクした場合はシーラントで傷をふさぐか、チューブを入れてクリンチャーとして運用するのがいいだろう。


ライドの最中は、念のため次の道具を携帯しておいた。

・パンク修理剤
・チューブ
・Co2ボンベ
・携帯ポンプ
チューブレスバルブを外すやつ→モンキーレンチ

こうして見ると、ちょっと荷物が多い。ゆくゆくは厳選して、減らしたい。

 

パンク修理剤の正式名称は、IRC「チューブレス専用瞬間パンク修理剤 FAST RESPAWN」。基本的にこれがあれば大丈夫だと思うが、直せないほど大きな穴が空いたり、異物を除去できなかったりした場合が心配だ。まあ、その場合どんなタイヤを使っていてもアウトなのだが……


もういっそ、「出先でのパンク修理はチューブを入れてクリンチャー化」と割り切ってしまおうか。すごく便利なアイテムなのだが、修理剤を注入しても応急処置にすぎないし。


サドルバッグをワンサイズ大きくして、修理道具を突っ込んでしまうというのも手だ。ここらへんはまだ考え中。しばらくはお守りとして持参しつつ、チューブレスと付き合いながら固めていこう。


もし、パンク修理時にクリンチャー化するのなら、「チューブレスバルブを外すやつ」は必須だ。

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「これ」はバルブコア締める道具でした。すいません

IRCのバルブは根本がネジのようなもので止めてあるので、この「外すやつ」がないとバルブが抜けず途方に暮れることになる。なお、購入時についてくるので別途用意する必要はない。

根本のネジを外すにはモンキーレンチを使います。別途購入が必要です。
ほぼパンクしないので、ぼくは小型のやつをAmazonで買いました。 

trad ミニモンキーレンチ 100mm 315274

trad ミニモンキーレンチ 100mm 315274

  • メディア: Tools & Hardware
 

小さいので、サドルバッグに余裕で入ります。ちなみに、サドルバッグはSCICONの「HIPO 550 RL 2.1」で、工具類はほぼこの中に収まります。後日再インプレ予定。 

 

 走行性能

・乗り心地

上記の通り。クリンチャーより間違いなく上。
シクロからロードにシフトしたことによる、「(クロモリのシクロバイクと比べ)カーボンロードは硬い!」という印象がかなり和らいだ。「クロモリなみ」とはいわないが、クロモリ「感」が出るくらい違う。

 

・転がり抵抗

少ない。走行感は軽い。同じパワーで走っても、クリンチャーよりも速度が出る気がする。速度に乗ってからの伸びがよく、気持ちいい。下りも速いので、下り多めのコースではアドバンテージになりそう。
ただし、外周部はクリンチャーと比べやや重くなっているので、漕ぎ出しは重く感じるかもしれない。より軽快感を求めるなら、空気圧を高めに設定するとよいだろう。

 

・グリップ

やはりクリンチャーよりある。シクロやMTBをやっている人は特によくわかるはず。安定感があるし、バイクをスッと倒せる。恐いので、グリップの限界とかには挑戦していない(テクもない)。

 

まとめ

IRC「FORMULA PRO TL VALVE」(というか、チューブレス化)は、いい。転がりも乗り心地も耐パンク性も。他のチューブレスタイヤを使ったことはないが、すごく満足している(Panaracerチューブレスタイヤがちょっと気になっている)。


おそらく、ポジションを変えた影響だと思うが、最初は挙動や速度の乗せ方に戸惑った。ただ、これもライドの後半には慣れた。慣れると、グングン進んでいくのが気持ちいいし、乗り味もすばらしい。よほどのことがない限りクリンチャーに戻すことはないと思う。


心配なのはパンク修理だ。しっかりこなすことができるとは思うが、実際どれくらいの手間なのか。パンク修理剤でプシュっとやって、即走行可能ならいいのだが、こればかりはパンクしてみないとわからない(したくないけど)。
コストパフォーマンスも気になるところだ。やはりチューブレスは減りが早いらしい。

 

これらは、何千キロも走り込まないとわからない。
走行性能の高さはじゅうぶん実感できたので、しばらく時間を置いたあと、第2第3のインプレッションをおこな予定だ。

 

 

チューブレスは、いいぞ。

 

*長くなったので、トレーニングメモは後日。